塗装治具
マスク治具(塗装・蒸着など)
マスク治具とは
製品の一部を加飾する際に、マスキングテープなどで禁止面を覆い、塗装・蒸着を行う工程が必要になります。量産品の工数低減、品質の向上を目的として、マスク治具が製作されます。
アテネでは、コア技術である高精度の電鋳技術を用い、複雑な3D形状にも対応できる高品質なマスク治具を製作しております。
また、長年のノウハウを駆使し、蓄積した職人技術によって最も効率的な方法をVE提案させて頂いております。
アテネのマスク治具はここが違います!
アテネ独自の6つの力
- ①塗装意匠面への吹き込みをシャットアウトします。
- ②洗浄が容易な治具の提案をします。
- ③他社では難しい大型製品のマスク治具も対応します。
- ④手載せ式・蝶番式・手動昇降式の他、独自のからくり機構(回転式、機械式、調整機構など)でご要望にお応えできる提案をします。
- ⑤CADデ-タを活用して、素材ご支給前にCAD上で治具構想図を作成できます。
- ⑥製品3Dデ-タからの治具設計で、切削加工や注型によるマスク治具の提案ができます。
お客様のお悩みをお聞かせください。アテネは、総合力で解決します。
どんな難題でもどうすればできるかを考えます。アテネ独自のノウハウで、新しい提案ができると考えております。
主に使用して頂いている素材
- プラスチックめっき・蒸着製品
- 各種プラスチック製品
- 金属プレス製品
- ダイカスト製品
- その他の塗装製品
主なご利用業種・部品
自動車部品製造関係
エンブレム類、ラジエターグリル、ランプ・レンズ類、ホイール類、メーター類、バンパー、ナビ・オーディオ類、バイザー、インパネ関連、ステアリング類、その他内外装部品各種
弱電部品製造関係
テレビ前面パネル、オーディオパネル、クーラー前面パネル、ビデオパネル
その他
プラスチック成形電鋳金型、プレス用金型、化粧品ケース、家具飾り板、事務用機器、玩具関係(植毛及び塗装)、光学関係、自転車関係、航空機部品
マスキングテープによる塗装工程との比較
【蝶番式】
製品形状が、単純かつ製品とマスクの干渉がない場合。
【HV式(昇降式)】
製品形状が、複雑かつマスクとの干渉の恐れがある場合。
利点
複雑形状への対応 | マスキングテープでは不可能な部分への マスキングが可能です。 |
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品質の向上 | 不良率を減少させ、安定した品質の製品が得られます。 |
作業工程の短縮 | 大幅に作業時間が短縮され、省人化・省力化に寄与します。 |
からくり機構による効率化 | 製品や生産設備に応じた「からくり機構」の提案でさらなる効率化が可能です。 |
樹脂成型品に限らず、マスクを必要とする製品には、高品質が安定して得られます。アテネのマスク治具をご利用下さい。お客様の生産設備、環境に合わせた最適なマスク治具を提案致します。
電鋳マスク治具 | マスキングテープ | |
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見切り | 常時安定したラインが出ます。 | くっきりとラインは出ますが、 塗膜厚分の段差が出来ます。 |
作業性 | 取り扱いは簡単です。 | テープを貼る前段取り、貼る作業、 剥がす作業の付帯作業を要します。 |
品質 | 安定しています。 | 1点1様です。 |
洗浄 | 見切りに塗料が積もったら 洗浄することにより、 何度も使用できます。 |
ゴミの発生と共に、 テープ剥がしの後に 粘着物の除去が必要です。 |
量産性 | 生産量が多いほど、 メリットが出ます。 |
量産には不向きです。 |
用語解説
電鋳
電気鋳造の意味で、ここでは製品から反転離型した厚いニッケルめっきのことです。
見切り
加飾面と禁止面の境目で、マスク治具の爪先になる部分マスクで、治具の生命線と言っても過言ではありません。
素材
生地・ワーク・成形品など。
マスク
上治具とも言い、塗装禁止面を覆うカバーで、上治具とも言います。見切り形状によっては金属(Fe・SUSなど)や樹脂(POM・ウレタンなど)で作成する場合もありますが、基本的には電鋳(Ni)により素材形状を忠実に反転させて作成します。
受台
素材をはめ込み固定させる台です。素材の材質やお客様の用途により、樹脂やゴム及び電鋳にて素材形状を忠実に反転させて作成します。又、素材の形状によっては金属(Fe・SUS・合金など)にて作成する場合もあります。
手載せ式治具
蝶番がついていない治具のことを言います。マスクを挟んだり、押さえたり固定をしない場合がほとんどですので、試作治具や見切りラインの単純なものに適してます。
蝶番式治具
受台とマスクが蝶番を支点に開閉します。(マスクは脱着洗浄出来ます)。固定してロックされる為、洗浄時まで、安定した見切りラインを表現できます。
H/V(ハンド・バーチカル)式治具
蝶番にてマスクを閉じた後に、受台を手動で上下昇降させるユニットです。主に蝶番式治具ではマスクが抜けない場合に使用します。リフト式・シリンダー式とも言います。
エアーバーチカル式治具
マスクの開閉及び、受台の上下昇降をエアーシリンダーにて自動で行うユニットです。主に大きな素材や重量がある治具で、作業性が悪い場合に使用します。 例)30インチ~の大型薄型テレビなど
UAM/UAM-S式治具
動作はエアーバーチカル式治具と似ていますが、構造的に、より重量の重い成形品の場合に使用します。 例)インパネなど